アジャンター石窟群はワゴーラー川湾曲部を囲む断崖を約600mにわたって
断続的にくりぬいて築かれた大小30の石窟で構成された仏教石窟寺院群です
前期の石窟は紀元前2世紀から紀元後2世紀に築かれたもので簡素な上座部仏教
後期の石窟は紀元後5世紀から7世紀に築かれたもので壁画や彫刻を多用した大乗仏教のものです
アジャンター石窟群は1983年世界文化遺産に登録されました
遺跡の入口まではシャトルバスで向かいます
その後は徒歩か写真の様な輿に載っての移動になります
坂道と階段を5分くらい進むと石窟が見えてきました
まずは第1窟へ
第1窟はヴァーカータカ朝のハリシェリーナ王(在位462ー481)の命で開鑿された
宮殿のようなヴィハーラ(僧院)窟でアジャンター屈指の見所と言われています
真っ暗な室内の天井と壁には様々な絵が描かれています
シャンカバーラ本生図
人間の王子が富と贅沢に憧れて蛇王シャンカバーラに生まれ変わるが
蛇の社会から拒絶され牛を扱う商人に助けられる場面が描かれています
マハージャナカ本生図
ブッダの前世ジャナカ王が王宮の生活を捨て苦行者の道に入ることを決意する物語
右側には音楽や踊りで王子の考えを変えようとする妻や楽師、踊り子が描かれています
王の灌頂(かんじょう)
蓮華手菩薩
法隆寺金堂に描かれた菩薩像のルーツと言われています
右手に優美さを象徴する蓮の花を持ち、体をS字状にくねらせるインド特有の三曲法で表現されています
本尊ブッダ像
金剛手菩薩
柱に彫られた牛
天井に描かれた植物や動物
上の写真の右側部分を切り取ってみました
真ん中付近に西洋人のような絵がありました
次は第2窟へ
第2窟は後期石窟のひとつで第1窟同様に天井や柱は絵画や彫刻で美しく飾られています
入口廊下の天井
ワインを飲む人が描かれています
内部は第1窟に比べると狭いですが色が綺麗に残っていました
天界のひとつトゥシタ天で暮らす菩薩
釈迦の誕生が描かれています
千仏体
天井
柱にも彩色が残ってました
本尊
天井の曼荼羅も美しかったです
内部はフラッシュ撮影は禁止ですがライトで照らしてくれるので綺麗に写すことができました
この時は乾季だったのでワゴーラー川に水はありませんでした
木の上にはこんなサルがいました
お菓子の袋に顔を突っ込んでいるサルもいました